うつ病でも住宅ローンは組めるのか
うつ病と診断されて2年。投薬治療も継続しています。
先日マイホームを手に入れるために、うつ病でも組める住宅ローンについて調べたので、他の方の参考にもなればと思いまとめておきます。
うつ病と住宅ローン
残念なことに、うつ病になると生命保険や医療保険などに加入しずらくなるのと同様、住宅ローンも組みにくくなります。
特に通院中、投薬中の場合はかなり住宅ローンの選択肢が限られてしまうのが現状です。
その理由は、住宅ローンを組む際に一般的に加入する団体信用生命保険に加入できないからです。
団体信用生命保険とは
団体信用生命保険とは、債務者が亡くなった場合、ローン残債がなくなるものです。そのため、金融機関側が債務を回収できなくなるリスクを回避するために、加入することが一般的です。
この団体信用生命保険に加入する際には、健康状態のチェックがあり、うつ病の場合は審査が通りにくくなってしまいます。
ただし、3年以上前に治療が終了している場合は、告知事項に該当してこないためローンを組める可能性が高くなります。
告知事項とは
保険会社によって告知する事項に違いはありますが、過去3ヶ月以内に治療したことや過去3年以内の病歴、投薬の有無などを伝える必要があります。
告知書には病気が列挙されていますので、該当する場合は、正確に告知しましょう。
この列挙されている中に、精神病、うつ病、自律神経失調症、アルコール依存症、薬物依存症、認知症などの精神疾患が含まれています。
正確に告知をしないと、告知義務違反になり保証を受けることができなくなります。
うつ病でも団体信用生命保険に加入する方法
そうはいっても、マイホームを手に入れるためには、ほとんどの人は住宅ローンを組むことが必要です。
方法その1(ワイド団信)
うつ病でも加入できる可能性が高い団体信用生命保険(通称:団信)を取り扱っている住宅ローンを探すことをおすすめします。
いわゆるワイド団信を扱っているところです。
ワイド団信は、うつ病のような病気があっても審査の基準が緩くなっているので審査が通る可能性が上がります。
ただし、一般の方に比べて金利が高くなってしまいますので、きちんとどのくらい金利が上がるのかを聞いたうえで返済金額等のシュミレーションをしておくことが大切です。
ワイド団信を扱っている住宅ローン
主なワイド団信を扱っている金融機関を紹介すると次のようになります。
- auじぶん銀行(引受保険会社:クレディ・アグリコル生命)
- イオン銀行(引受保険会社:イオン・アリアンツ生命保険株式会社
- ソニー銀行(引受保険会社:クレディ・アグリコル生命)
- りそな銀行(引受保険会社:クレディ・アグリコル生命)
- 三菱UFJ銀行(引受保険会社:クレディ・アグリコル生命)
- みずほ銀行(引受保険会社:SOMPOひまわり生命保険株式会社)
- 三井住友銀行(引受保険会社:カーディフ損害保険会社)
引受保険会社が違うと審査の基準も変わりますので、どこか一つで通らなくても引受会社の違う金融機関で再挑戦してみる価値はあるかと思います。
実際に申請した結果
通院、投薬中の私がauじぶん銀行に仮審査の申込をした結果です。
申込時点ではワイド団信を最初から選択するわけではなく、一般の団信で申請します。加えて、健康状態の告知でうつ病であることを伝えます。
すると後日電話がかかってきて、ワイド団信でなら審査が通るとの御連絡をいただけました。金利は0.3%程上がるとのことでした。
方法その2(フラット35)
ワイド団信への加入以外にも、フラット35を利用するという方法もあります。
フラット35は、団信への加入が任意となっていますので病気等で団信に加入できなくても住宅ローンを組むことが可能になります。
ただし団信に入らないので、債務者が亡くなってもローン残債がなくなりません。
家族がいる場合は、死亡保険への加入などを検討しておいた方がいいですが、こちらも精神疾患があると新規の加入が難しいので、出来れば避けた方がいいと思います。
そのため、うつ病で住宅ローンをどうしようかと悩んでいる方は、まずはワイド団信が通るかチャレンジしてみてください。
方法その3(おまけ)
家族がいて、その家族が働いている場合は家族の名義で住宅ローンを組むという方法もあります。
今回は、うつ病でも住宅ローンを組む方法を中心にお話をしているので、この辺りは省略したいと思います。
最後に
うつ病などの精神疾患があると、いくら薬で状態が落ち着いていても色々なところで弊害があります。
今は少しずつ選択肢の幅が広がってきていますので、情報を集めて自分にあった選択ができるといいのかなと思います。